新幹線運転見合わせ 帰省客ら「まさか」、再び足止め

静岡県内の大雨の影響で東海道新幹線が運転見合わせとなり、利用客で混み合うJR新大阪駅（16日）東海道新幹線が16日に東京―新大阪間の上下線全線で運転を見合わせたことを受け、駅では足止めとなった帰省客や旅行客らで混雑した。台風7号の影響で15日も同新幹線の一部区間が計画運休となり、お盆期間に2日連続でダイヤが大幅に乱れた。【関連記事】東海道新幹線、全線で運転再開　山陽は折り返し運転JR新大阪駅では16日午前から、運転再開を待つ人でごった返した。大きなスーツケースや土産袋を持ち疲れた様子で座り込む家族連れや、うちわでしきりにあおぐスーツ姿の会社員らの姿がみられた。静岡県御殿場市の男性（36）は家族でお盆に大阪に帰省し、帰宅予定の15日は運休に。16日午前の新幹線に切符を変更して運転再開を待っていた。「きょうから出勤予定だった。職場に申し訳ない」東京都港区の歯科医師の男性（60）は11〜15日の日程で家族5人で大阪旅行に来たが、15日は運休で帰宅できず、延泊したホテルで丸1日を過ごした。16日も再び足止めとなり、「もう疲れた」とうなだれた。東海道新幹線が運転を見合わせることを伝える電光掲示板（16日、JR東京駅）JR東京駅でも16日、チケット売り場に払い戻しや指定席から自由席への変更を求める人らで長蛇の列ができた。「まさか止まるとは。台風が去って油断した」。東京都内に住む40代の男性会社員は家族4人で奈良県に旅行に行く予定だったが、東京駅に着いてから運転見合わせを知った。「子どもとの予定が合うのは今しかない」と旅行先を急きょ、岩手県に変更したという。男性は「宿泊先や観光予定はこれから考える」と話した。旅行で来日した英国籍の男性（27）は「せっかくよい旅館を予約していたのに……」と肩を落とす。16日から4泊5日で京都に旅行する予定だったが、出発日を17日に変更。旅館を1日キャンセルし、16日は都内で宿泊することにしたという。「旅館は当日のキャンセルなので払い戻しはなく、金銭的にも痛手だ」と残念そうだった。