日経平均続落、午前終値376円安の3万2647円

21日午前の東京株式市場で日経平均株価は続落し、前引けは前日比376円06銭（1.14%）安の3万2647円72銭だった。米金融引き締めの長期化観測を背景に前日の米株式市場で主要株価指数が下落し、東京市場でも売りが優勢だった。ハイテク株比率が高い米ナスダック総合株価指数の下落率が大きかったことも重荷で、東京市場ではアドテストなど値がさの半導体関連株の下落が相場全体を押し下げた。米連邦準備理事会（FRB）は20日まで開いた米連邦公開市場委員会（FOMC）で、2会合ぶりに政策金利の据え置きを決めたが、年内の追加利上げや2024年以降の利下げペースの鈍化が強く意識される内容だった。市場では「想定以上に『タカ派』だった」（国内証券）との声が多く、米金融引き締めの長期化観測が株売りを促した。株価指数先物への断続的な売りも、日経平均の下げを加速させた。東京外国為替市場で円相場が一時1ドル=148円台半ばまで下落した。円安・ドル高の進行を受けて輸出関連株の一角などが買われ、日経平均は下げ渋る場面もあった。ただ、財務省による円買い介入への警戒感もくすぶり、円安を好感した株買いは限られた。東証株価指数（TOPIX）は続落した。JPXプライム150指数は前引け時点で13.02ポイント（1.24%）安の1034.24だった。前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆9811億円、売買高は8億4131万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1121と、全体の約6割を占めた。値上がりは640、変わらずは74銘柄だった。ソフトバンクグループ（SBG）や東エレク、太陽誘電が安い。TDKやソニーGが下落した。ファナックや安川電も売られた。一方、ダイキンが高い。三菱UFJや三井住友FGなど銀行株の上昇が目立った。川崎汽や商船三井も買われた。〔日経QUICKニュース（NQN）〕【関連記事】・NYダウ続落、76ドル安　金融引き締めの長期化を意識・米2年債利回り、17年ぶり高水準　早期利下げ観測後退で・逃げ水の利上げ終結　迫る政府閉鎖の影（NY特急便）