電気流した箸で味変化 日本人にイグ・ノーベル賞

「イグ・ノーベル賞」を受賞した明治大の宮下芳明教授=本人提供・共同【ニューヨーク=共同】ユニークな科学研究などに贈られる「イグ・ノーベル賞」の今年の受賞者が14日発表され、明治大の宮下芳明教授(47)と東大大学院の中村裕美特任准教授(37)が「栄養学賞」を受賞した。電気を通した箸やストローで飲食物の味を変える方法を提案した。日本人のイグ・ノーベル賞受賞は17年連続。宮下氏は共同通信の取材に「とても光栄に思う。受賞論文は2011年のもので、その後の研究で減塩でもちゃんと塩味を感じられる装置を開発するなど、さらに進んでいる」と語った。中村氏は「非常に驚いた。電気味覚に関わる私の研究の始まりといえる論文が評価され、研究を続けてきて良かった」と話した。人間の舌や口腔(こうくう)内には味覚を感じる「味蕾(みらい)」と呼ばれる器官が多数あり、そこから神経の伝達によって味に関する情報が脳に伝わる。味蕾や神経に電気を与えると酸味や金属的な味を感じる「電気味覚」という現象が生じるといわれている。両氏は電気味覚を利用し、微弱な電流を通した箸を使って食べ物を口に運ぶことで、感じる味を変化させることができる方法を提案した。飲み物の場合は2本のストローを用いて電気を通した。授賞式は新型コロナウイルスの流行を受けて20年からオンライン開催が続いており、今年は事前収録した授賞式の様子を14日に公開。イグ・ノーベル賞は、ノーベル賞へのパロディーの意味合いも込めて米国の科学ユーモア雑誌が1991年に創設した。【関連記事】・イグ・ノーベル賞、日本人16年連続 つまんで回す研究・日本にユニーク研究の系譜 イグ・ノーベル15年連続受賞

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電気流した箸で味変化 日本人にイグ・ノーベル賞

【ニューヨーク=共同】ユニークな科学研究などに贈られる「イグ・ノーベル賞」の今年の受賞者が14日発表され、明治大の宮下芳明教授(47)と東大大学院の中村裕美特任准教授(37)が「栄養学賞」を受賞した。電気を通した箸やストローで飲食物の味を変える方法を提案した。日本人のイグ・ノーベル賞受賞は17年連続。

宮下氏は共同通信の取材に「とても光栄に思う。受賞論文は2011年のもので、その後の研究で減塩でもちゃんと塩味を感じられる装置を開発するなど、さらに進んでいる」と語った。中村氏は「非常に驚いた。電気味覚に関わる私の研究の始まりといえる論文が評価され、研究を続けてきて良かった」と話した。

人間の舌や口腔(こうくう)内には味覚を感じる「味蕾(みらい)」と呼ばれる器官が多数あり、そこから神経の伝達によって味に関する情報が脳に伝わる。味蕾や神経に電気を与えると酸味や金属的な味を感じる「電気味覚」という現象が生じるといわれている。

両氏は電気味覚を利用し、微弱な電流を通した箸を使って食べ物を口に運ぶことで、感じる味を変化させることができる方法を提案した。飲み物の場合は2本のストローを用いて電気を通した。

授賞式は新型コロナウイルスの流行を受けて20年からオンライン開催が続いており、今年は事前収録した授賞式の様子を14日に公開。イグ・ノーベル賞は、ノーベル賞へのパロディーの意味合いも込めて米国の科学ユーモア雑誌が1991年に創設した。

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