13日に内閣改造、岸田首相が表明 経済対策を優先

G20が閉幕し、記者会見する岸田首相（10日、インド・ニューデリー）=小林健撮影【ニューデリー=秋山裕之】岸田文雄首相は10日、訪問先のニューデリーでの内外記者会見で内閣改造・自民党役員人事を「早ければ13日にする」と表明した。首相は11日午前に帰国後、詰めの調整を進める。「新たな体制で思い切った経済対策をつくり、早急に実行していく」と強調した。【関連記事】内閣改造・自民党役員人事　岸田首相の狙いや目玉は新たに起用する閣僚など人事の具体的な内容は「今の時点で申し上げることは控える」と述べるにとどめた。首相は自民党の茂木敏充幹事長と麻生太郎副総裁を続投させる意向だ。松野博一官房長官や萩生田光一政調会長も要職で起用する。優先すべき課題として経済対策をあげた。「物価高から国民生活を守り、賃上げと投資の拡大の流れをより力強いものにする」と語った。「必要な予算にしっかりと裏打ちされた思い切った内容の経済対策を実行したい」と唱えた。改造後の新体制で経済対策のとりまとめを急ぐ考えを示した。「発足直後からスタートダッシュしていきたいと考えている。その陣頭指揮をとる決意だ」と明言した。9月中に物価高対策や賃上げ促進などを目的とした経済対策を指示する方針だ。トラブルが相次ぐマイナンバーを巡っては11月末までの総点検の完了をめざす。年末までには少子化対策のための予算の財源確保の議論が控える。臨時国会などのスケジュールについては新体制での経済対策の策定と実行を最優先として日程を検討すると説いた。内閣改造・党役員人事は自民党役員の1年の任期が満了するのに伴う。岸田政権下で2022年8月以来2回目となる。首相は10日までインドネシアでの東南アジア諸国連合（ASEAN）関連首脳会議とインドでの20カ国・地域（G20）首脳会議に出席した。9月19日から国連総会に参加するため米国を訪問する計画だ。【関連記事】・岸田首相、対中国「対話重視し建設的関係築く」・岸田首相、国連総会に出席表明　19日からニューヨークへ・原発処理水、理解示す国が相次ぐ　中国首相の反対際立つ