金融庁、損保ジャパンとビッグモーターに立ち入り検査

ビッグモーター多摩店の立ち入り検査に入る金融庁の検査官(19日午前、東京都多摩市)金融庁は19日、ビッグモーターの保険金不正請求問題を巡り、同社と損害保険ジャパンへの立ち入り検査を始めた。検査官が同日午前、本社機能があるビッグモーター多摩店(東京都多摩市)と損保ジャパン本社(東京・新宿)に入った。関係者にそれぞれ聞き取り調査して実態解明を進める。金融庁は立ち入り検査の結果を踏まえて、ビッグモーターと損保ジャパンそれぞれに業務改善命令などの行政処分を検討する。検査は損保ジャパンの親会社SOMPOホールディングス(HD)も対象とする。ビッグモーターは事故車を故意に傷つけて保険金を水増し請求するなど契約者に不利益になる行為を繰り返していた。個人が所有していない車両を対象に虚偽の保険契約を結んでいた疑いも出ている。金融庁は保険代理店登録の取り消し処分も視野に厳しく不正を追及する。立ち入り検査のため損保ジャパンの本社に入る金融庁の検査官(19日午前、東京都新宿区)損保ジャパンはこれまで40人以上の出向者をビッグモーターに送り込み、保険金の申請手続きの指導などを担ってきた。検査では出向者の役割のほか、他の大手損保各社がビッグモーターの不正を認識して同社の修理工場への事故車の紹介を止めたなかでも損保ジャパンだけが一時再開した経緯などを詳しく調べる。ビッグモーターとの取引を再開するか協議した22年7月の損保ジャパンの役員会議で白川儀一社長は「事実関係としては『クロ』が推測される」と不正の疑惑が濃厚だとの認識を示しつつも、取引の再開を主導していたことがすでに判明している。一連の責任をとって白川氏は辞任を発表した。金融庁はSOMPOHDの監督責任も追及する。HDの桜田謙悟会長兼グループ最高経営責任者(CEO)の経営責任に発展する可能性もある。【関連記事】・金融庁の損保ジャパン検査、不正の認識・関与の有無焦点・損保ジャパン、もたれ合い不正追及に緩み 白川社長辞任

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金融庁、損保ジャパンとビッグモーターに立ち入り検査

金融庁は19日、ビッグモーターの保険金不正請求問題を巡り、同社と損害保険ジャパンへの立ち入り検査を始めた。検査官が同日午前、本社機能があるビッグモーター多摩店(東京都多摩市)と損保ジャパン本社(東京・新宿)に入った。関係者にそれぞれ聞き取り調査して実態解明を進める。

金融庁は立ち入り検査の結果を踏まえて、ビッグモーターと損保ジャパンそれぞれに業務改善命令などの行政処分を検討する。検査は損保ジャパンの親会社SOMPOホールディングス(HD)も対象とする。

ビッグモーターは事故車を故意に傷つけて保険金を水増し請求するなど契約者に不利益になる行為を繰り返していた。個人が所有していない車両を対象に虚偽の保険契約を結んでいた疑いも出ている。金融庁は保険代理店登録の取り消し処分も視野に厳しく不正を追及する。

損保ジャパンはこれまで40人以上の出向者をビッグモーターに送り込み、保険金の申請手続きの指導などを担ってきた。検査では出向者の役割のほか、他の大手損保各社がビッグモーターの不正を認識して同社の修理工場への事故車の紹介を止めたなかでも損保ジャパンだけが一時再開した経緯などを詳しく調べる。

ビッグモーターとの取引を再開するか協議した22年7月の損保ジャパンの役員会議で白川儀一社長は「事実関係としては『クロ』が推測される」と不正の疑惑が濃厚だとの認識を示しつつも、取引の再開を主導していたことがすでに判明している。一連の責任をとって白川氏は辞任を発表した。

金融庁はSOMPOHDの監督責任も追及する。HDの桜田謙悟会長兼グループ最高経営責任者(CEO)の経営責任に発展する可能性もある。

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