7月ユーロ圏景況感、8カ月ぶり低水準 2カ月連続50割れ

高インフレで、好調だったサービス業も失速に向かう(ベルリン市内のスーパーマーケット)【ベルリン=南毅郎】米S&Pグローバルが24日発表した7月のユーロ圏の購買担当者景気指数(PMI、速報値)は総合で48.9と前月比1.0ポイント下がった。好不況の節目である50を2カ月連続で下回り、8カ月ぶり低水準になった。先行きの景気持ち直しに不透明感が出てきた。市場予想の49.7を下回った。景況感の悪化は3カ月連続で、今春まで50を超える状況を維持していた。業種別では製造業が42.7と0.7ポイント落ち込み、3年2カ月ぶりの低水準になった。景気回復をけん引していたサービス業は51.1と0.9ポイント下がり、6カ月ぶり水準に沈んだ。ウクライナ危機などで混乱していたサプライチェーン(供給網)の改善によりコスト圧力は緩和に向かう半面、新規受注の落ち込みが目立ち始めている。企業が需要の悪化に備え、さらなる減産に動く可能性があるという。先行き不透明感から、雇用を抑える企業も増えているもようだ。国別の総合PMIはドイツが48.3と2.3ポイント下がり、8カ月ぶりの低水準だった。フランスは46.6と0.6ポイント落ち込み、2年8カ月ぶりの水準まで下がった。特にフランスは製造業とサービス業ともに50を下回る状況が続いた。ハンブルク商業銀行のチーフエコノミスト、サイラス・デラルビア氏は「サービス部門が失速し続けており、欧州経済は今後数カ月でさらに縮小に向かう可能性がある」と指摘する。ユーロ圏は1〜3月期まで2四半期連続のマイナス成長で、機械的に景気後退とみなすテクニカルリセッションになった。31日公表の4〜6月期の域内総生産(GDP)ではプラス成長に転換できるかが焦点になる。

A person who loves writing, loves novels, and loves life.Seeking objective truth, hoping for world peace, and wishing for a world without wars.
7月ユーロ圏景況感、8カ月ぶり低水準 2カ月連続50割れ

【ベルリン=南毅郎】米S&Pグローバルが24日発表した7月のユーロ圏の購買担当者景気指数(PMI、速報値)は総合で48.9と前月比1.0ポイント下がった。好不況の節目である50を2カ月連続で下回り、8カ月ぶり低水準になった。先行きの景気持ち直しに不透明感が出てきた。

市場予想の49.7を下回った。景況感の悪化は3カ月連続で、今春まで50を超える状況を維持していた。

業種別では製造業が42.7と0.7ポイント落ち込み、3年2カ月ぶりの低水準になった。景気回復をけん引していたサービス業は51.1と0.9ポイント下がり、6カ月ぶり水準に沈んだ。

ウクライナ危機などで混乱していたサプライチェーン(供給網)の改善によりコスト圧力は緩和に向かう半面、新規受注の落ち込みが目立ち始めている。企業が需要の悪化に備え、さらなる減産に動く可能性があるという。先行き不透明感から、雇用を抑える企業も増えているもようだ。

国別の総合PMIはドイツが48.3と2.3ポイント下がり、8カ月ぶりの低水準だった。フランスは46.6と0.6ポイント落ち込み、2年8カ月ぶりの水準まで下がった。特にフランスは製造業とサービス業ともに50を下回る状況が続いた。

ハンブルク商業銀行のチーフエコノミスト、サイラス・デラルビア氏は「サービス部門が失速し続けており、欧州経済は今後数カ月でさらに縮小に向かう可能性がある」と指摘する。

ユーロ圏は1〜3月期まで2四半期連続のマイナス成長で、機械的に景気後退とみなすテクニカルリセッションになった。31日公表の4〜6月期の域内総生産(GDP)ではプラス成長に転換できるかが焦点になる。

What's Your Reaction?

like

dislike

love

funny

angry

sad

wow