NY商品、原油が4日ぶり反落 一時93ドル台、昨年11月以来 金は続伸

【NQNニューヨーク=横内理恵】19日のニューヨーク・マーカンタイル取引所（NYMEX）で原油先物相場は4営業日ぶりに反落した。WTI（ウエスト・テキサス・インターミディエート）で期近の10月物は前日比0.28ドル（0.3%）安の1バレル91.20ドルで取引を終えた。一時は93.74ドルと、連日で昨年11月上旬以来の高値を更新した。需給逼迫観測から買いが先行したものの、次第に持ち高調整の売りに押された。米エネルギー情報局（EIA）が18日に公表した米国のシェール石油の掘削・生産状況を示すリポートで10月も生産が減る見通しが明らかになった。サウジアラビアの減産やロシアの輸出減が当面続くとみられるなか、米国内でも需給が引き締まる可能性が意識された。20日発表のEIAの週間の米石油在庫統計でも原油在庫の減少が予想されている。シェブロンのマイク・ワース最高経営責任者（CEO）が18日の米ブルームバーグ通信とのインタビューで原油価格が100ドルに達するとの見通しを示した。目先は原油価格の上昇が続くとみる市場関係者は多い。買いの勢いが一巡すると伸び悩んだ。20日までの米連邦公開市場委員会（FOMC）の結果を見極めたい投資家が買い持ちをいったん手じまった。米株式相場が下げ幅を広げたのも、株と同じリスク資産である原油先物相場の重荷となり、下落に転じた。ニューヨーク金先物相場は小幅に4日続伸した。ニューヨーク商品取引所（COMEX）で取引の中心である12月物は前日比0.3ドル（0.02%）高の1トロイオンス1953.7ドルで取引を終えた。外国為替市場でドルが対ユーロなどで下落した場面でドルの代替投資先とされる金先物に買いが入った。ただ、20日のFOMC結果発表を控えて売り買いともに低調で、方向感に乏しかった。