[その他] 「五輪は行っただけ、病気は大きかった」痛感…世界水泳で「強い池江璃花子」復活狙う

 福岡で開催されている水泳の世界選手権は23日、競泳が始まる。注目の池江璃花子(23)(横浜ゴム)が初日から登場する。 池江璃花子が6年ぶり世界選手権へ、日本選手権100バタV…「笑って帰ってこようと決めていた」 ◇ 6年ぶりの世界選手権代表を決めてから繰り返し語ってきた。「強い池江が戻ってきたことを証明できるレースがしたい」世界水泳で強さの証明を図る池江璃花子(今年4月の日本選手権で) 白血病から驚きのスピードで競技に復帰し、諦めかけた東京五輪にもリレー種目で出場した。その姿で日本中を沸かせたが、自己評価は「五輪には行っただけ。平凡な結果だった」。世界の舞台に返り咲いたという感覚はなかった。  昨年のブダペスト大会は代表落ち。記録は伸びず、「思っている以上に1年間のブランク、病気は大きくて。人は簡単に戻れているように見えて、実は戻れないんだな」。自信は消えかけた。 ただ、「水泳が好き」「練習が好き」という思いだけは変わらない。葛藤を抱える中でも歩みは止めず、体作りなどの課題に時間をかけて向き合った。「私は世界で戦いたい気持ちがすごく強い。そういう気持ちを忘れずに」と、必死に前を向いてきた。4月の日本選手権で4冠を達成した池江璃花子。多くの笑顔が見られた 4月の日本選手権で代表入りを決めた後は、表情にも力強さが増している。5月には欧州グランプリに出場し、「最も世界と近い」とこだわる50メートルバタフライで表彰台に。世界記録保持者のサラ・シェーストレム(スウェーデン)とも同じレースで泳いだ。 西崎勇コーチは「病気になる前に戦ったライバルと表彰台に上り、『うれしい』『勝ちたい』の二つの気持ちが芽生えたところがある。欧州ですごくスイッチが入った」とみる。 帰国後は国内レースに出場しないでトレーニングを積み、着々と準備を整えている。今大会は自由形とバタフライで個人4種目にエントリーし、リレーにも出場予定。「たくさんのレースで結果を出すのも高校生の自分はやっていたこと。意地でも両立しようと思う」。輝きを放った過去の自分との距離は少しずつ縮まりつつある。その強さを、今度こそ世界の舞台で発揮したい。

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[その他] 「五輪は行っただけ、病気は大きかった」痛感…世界水泳で「強い池江璃花子」復活狙う

 福岡で開催されている水泳の世界選手権は23日、競泳が始まる。注目の池江璃花子(23)(横浜ゴム)が初日から登場する。

池江璃花子が6年ぶり世界選手権へ、日本選手権100バタV…「笑って帰ってこようと決めていた」

 6年ぶりの世界選手権代表を決めてから繰り返し語ってきた。「強い池江が戻ってきたことを証明できるレースがしたい」

世界水泳で強さの証明を図る池江璃花子(今年4月の日本選手権で)
世界水泳で強さの証明を図る池江璃花子(今年4月の日本選手権で)

 白血病から驚きのスピードで競技に復帰し、諦めかけた東京五輪にもリレー種目で出場した。その姿で日本中を沸かせたが、自己評価は「五輪には行っただけ。平凡な結果だった」。世界の舞台に返り咲いたという感覚はなかった。

 昨年のブダペスト大会は代表落ち。記録は伸びず、「思っている以上に1年間のブランク、病気は大きくて。人は簡単に戻れているように見えて、実は戻れないんだな」。自信は消えかけた。

 ただ、「水泳が好き」「練習が好き」という思いだけは変わらない。葛藤を抱える中でも歩みは止めず、体作りなどの課題に時間をかけて向き合った。「私は世界で戦いたい気持ちがすごく強い。そういう気持ちを忘れずに」と、必死に前を向いてきた。

4月の日本選手権で4冠を達成した池江璃花子。多くの笑顔が見られた
4月の日本選手権で4冠を達成した池江璃花子。多くの笑顔が見られた

 4月の日本選手権で代表入りを決めた後は、表情にも力強さが増している。5月には欧州グランプリに出場し、「最も世界と近い」とこだわる50メートルバタフライで表彰台に。世界記録保持者のサラ・シェーストレム(スウェーデン)とも同じレースで泳いだ。

 西崎勇コーチは「病気になる前に戦ったライバルと表彰台に上り、『うれしい』『勝ちたい』の二つの気持ちが芽生えたところがある。欧州ですごくスイッチが入った」とみる。

 帰国後は国内レースに出場しないでトレーニングを積み、着々と準備を整えている。今大会は自由形とバタフライで個人4種目にエントリーし、リレーにも出場予定。「たくさんのレースで結果を出すのも高校生の自分はやっていたこと。意地でも両立しようと思う」。輝きを放った過去の自分との距離は少しずつ縮まりつつある。その強さを、今度こそ世界の舞台で発揮したい。

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