[国際] 日本の国連大使「ロシアが食料を武器化」と非難…穀物合意離脱で安保理が緊急会合
【ニューヨーク=金子靖志】ロシアがウクライナ産穀物の輸出合意から離脱したことを受け、国連安全保障理事会は21日、緊急会合を開いた。日米欧の西側各国は合意離脱が世界的な食料危機につながると非難したのに対し、ロシアは自国産食料の輸出が制限されているなどと主張した。国連安全保障理事会の緊急会合(21日)=AP 緊急会合で、国連のマーティン・グリフィス事務次長(人道問題担当)は、ロシアの合意離脱後、小麦とトウモロコシの先物価格が1割近く急騰したことに触れ、「世界的な穀物価格の高騰は、何百万人もの人々を飢餓に追い込む可能性がある」と指摘した。 石兼公博国連大使(21日)=AP 日本の石兼公博国連大使は、ロシアが食料を「武器化」したと非難し、「速やかに合意に復帰し、穀物輸出が再開するように強く求める」と訴えた。米国のリンダ・トーマスグリーンフィールド国連大使も、「ロシアが離脱した本当の狙いは、人類を人質に取って政治的な駆け引きに使うためだ」と強調した。 これに対し、ロシアのドミトリー・ポリャンスキー国連第1次席大使は、「復帰の条件は、すべての合意内容が履行された場合のみだ」と主張し、西側各国に対露制裁の解除を求めた。
【ニューヨーク=金子靖志】ロシアがウクライナ産穀物の輸出合意から離脱したことを受け、国連安全保障理事会は21日、緊急会合を開いた。日米欧の西側各国は合意離脱が世界的な食料危機につながると非難したのに対し、ロシアは自国産食料の輸出が制限されているなどと主張した。
緊急会合で、国連のマーティン・グリフィス事務次長(人道問題担当)は、ロシアの合意離脱後、小麦とトウモロコシの先物価格が1割近く急騰したことに触れ、「世界的な穀物価格の高騰は、何百万人もの人々を飢餓に追い込む可能性がある」と指摘した。
日本の石兼公博国連大使は、ロシアが食料を「武器化」したと非難し、「速やかに合意に復帰し、穀物輸出が再開するように強く求める」と訴えた。米国のリンダ・トーマスグリーンフィールド国連大使も、「ロシアが離脱した本当の狙いは、人類を人質に取って政治的な駆け引きに使うためだ」と強調した。
これに対し、ロシアのドミトリー・ポリャンスキー国連第1次席大使は、「復帰の条件は、すべての合意内容が履行された場合のみだ」と主張し、西側各国に対露制裁の解除を求めた。
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