[社会] ネット通販「お試し」注意…２５００円しわ改善クリーム、２回目は２万円請求

　「お試し」のつもりで購入した商品が、その後も継続的に届き、最初より高額の料金を請求される――。そんな「定期購入」に関するトラブルが、栃木県内でも急増している。国が規制を強化したばかりだが、テレビやインターネットなどの通販は、クーリングオフ制度が適用されないなど、抜け道もあるため、県などは購入時によく確認するよう呼びかけている。（舘野夏季）返品しようと電話しても…なかなかつながらず　県内の５０歳代の女性は２月、ＳＮＳで「１回限り」と書かれていたしわ改善クリームの広告を見つけ、約２５００円で購入を申し込んだ。後日商品が届き、コンビニで支払いを済ませたが、２週間後に２回目の商品が届き、初回の８倍に当たる約２万円の請求書が同封されていた。返品しようと電話してもなかなかつながらず、県内の消費生活センターに相談。センターの仲立ちで契約を解除することができた。 　県くらし安全安心課によると、こうした定期購入に関する県内のトラブル相談は、昨年度だけで１４８５件あり、前年度の８３０件から急増。「お試し」のつもりで申し込んだら、２回目以降も勝手に送られてきた例や、「低価格だから」と申し込み、２回目以降は高額な請求をされた例が目立つ。　定期購入の相談のうち８３％をインターネット通販が占め、品目別では化粧品が６７％で最多。年代別では１４８５件のうち５０歳代が３７３件で最も多く、次いで６０歳代が３２３件、７０歳代が２４９件だった。同課の担当者は「コロナ禍で外出が減り、インターネット通販が身近になったのも要因だろう」と指摘する。 1 2