[社会] 女児３人溺死から一夜、住民ら悲しみ「本当に痛ましい」…現場には立ち入り禁止の標識設置

　福岡県宮若市の犬鳴川で小学６年生の女児３人が溺れて死亡した事故から一夜明けた２２日、現場には朝から住民らが次々と訪れ、花を手向けて 冥福（めいふく） を祈るなど悲しみが広がった。 女児３人が溺れた犬鳴川（手前）と山口川の合流地点付近を調べる警察官ら（２１日午後３時１６分、福岡県宮若市で）＝佐伯文人撮影　同県警の発表によると、事故で亡くなった３人は２１日午後、同級生５人とともに犬鳴川と山口川の合流地点付近で水遊びをしていて溺れたという。 　同市内の会社員男性（５０歳代）は２２日朝、現場に向けて手を合わせた。「子どもたちは苦しかっただろう。親の気持ちを考えるとやるせない」と涙をぬぐった。「川がなぜ危ないか理解していない子どもたちは多いのではないか。『近づくな』と言うだけでなく、理屈で危険性を教えていくべきだ」と訴えた。　中学３年から小学５年まで３人の娘を持つ同県鞍手町の会社員男性（４７）は現場付近で花を手向けた。「亡くなった３人は娘と同年代。本当に痛ましく、残念で仕方ない」と沈痛な面持ち。同県飯塚市の男性（７２）は「３人とも人生はこれからだというのに……」と涙ながらに話した。　現場付近を管理する国土交通省遠賀川河川事務所は２１日夜、現場の河川敷に下りる階段の前に立ち入り禁止を示すコーン標識を設置した。担当者は「安易に人が入らないようにするため」と説明した。　３人が通っていた市立宮若西小では２２日午前、保護者向けの説明会が開かれた。開始前には、保護者らが厳しい表情で校舎内に入っていく姿が見られた。