[社会] 秋田「緊急安全確保」全自治体で解除…五城目町では片付け進むも「断水していてままならない」

　記録的な大雨が降り続いた秋田県で１７日午前、避難情報のうち最も危険度の高い「緊急安全確保」（警戒レベル５）がすべての自治体で解除された。ただ、１８日昼から再び雨量が増える見込みで、秋田地方気象台は警戒を呼びかけている。 秋田で高校野球県大会が３日ぶり再開、スコアボードのランプつかず「おそらく雨の影響」 　秋田市は１７日午前１０時１０分、ＪＲ秋田駅東口に近い同市広面地区などに出していた緊急安全確保を解除した。　住宅への浸水被害が相次いだ同県五城目町では１７日、住民らが朝から自宅の片付けなどに追われた。泥で汚れた家財を運び出す住民（１７日午前９時３６分、秋田県五城目町東磯ノ目で）＝中村桐佳撮影　町役場がある磯ノ目地区では住宅２２５棟が浸水し、住民らが汚れた家具を屋外に運び出したり、車庫にたまった泥をスコップでかき出したりしていた。 　町によると、町内の浄水施設が浸水被害を受けた影響で、約３５００世帯が断水している。ペットサロン経営者の同町の女性（４７）は「あっという間に水が上がり、冷蔵庫やテレビ、棚など全てが浮き上がって散乱した状態になった。断水していると、片付けもままならない。営業再開の見通しも立たない」と肩を落とした。　給水所にも朝から行列ができた。同町の女性（８２）は、町役場近くに住む孫の自宅の片付け作業に必要な水をくみに来たという。「泥を洗い流すためにも水がないと困る。自宅も断水していて、水がいくらあっても足りない。ためた雨水も活用しながら、何とか大事に使いたい」と話した。気象情報はこちら 交通情報はこちら