[経済] トヨタがEV開発加速…組み立て中の車両が自走、航続距離は1000キロに倍増
トヨタ自動車が、2026年に発売する次世代電気自動車(EV)の開発を加速させている。未完成の車両が組み立て工程で自走する新たな生産方法の実証を始めたほか、大型鋳造部品を作る新技術「ギガキャスト」の生産性を他社よりも2割向上させた。作業のムダを省く伝統のトヨタ生産方式(TPS)をEVでも徹底し、競争力を高める。(中部支社 山内竜介) コンベヤー不要・一体成型 時間短縮自走式 トヨタは次世代EVについて、新型電池の搭載などで航続距離を約2倍に伸ばしながら、生産工程や工場投資額を半分にする目標を掲げている。愛知県内にある3工場で11~12日、報道陣向けの見学説明会「ものづくりワークショップ」を開き、準備状況を公開した。元町工場(愛知県豊田市)にある次世代EV生産の実証ライン=トヨタ自動車提供 主力の元町工場(愛知県豊田市)では、次世代EV生産の実証ラインが披露された。モーターや電池を載せて車体の下部だけが組み立てられた車両が、カメラで制御されながらゆっくり自走し、ロボットがシートを取り付けていた。ベルトコンベヤーが不要になることで、工場内の配置の自由度が増し、投資額も抑えられるという。 自走による組み立て前には、車体を前部、中央部、後部の三つに分けて作業する方針も示した。現在のような人が車体に乗り込んで行う作業が減り、工程を短縮できるとの期待がある。 1 2
トヨタ自動車が、2026年に発売する次世代電気自動車(EV)の開発を加速させている。未完成の車両が組み立て工程で自走する新たな生産方法の実証を始めたほか、大型鋳造部品を作る新技術「ギガキャスト」の生産性を他社よりも2割向上させた。作業のムダを省く伝統のトヨタ生産方式(TPS)をEVでも徹底し、競争力を高める。(中部支社 山内竜介)
コンベヤー不要・一体成型 時間短縮
自走式
トヨタは次世代EVについて、新型電池の搭載などで航続距離を約2倍に伸ばしながら、生産工程や工場投資額を半分にする目標を掲げている。愛知県内にある3工場で11~12日、報道陣向けの見学説明会「ものづくりワークショップ」を開き、準備状況を公開した。
主力の元町工場(愛知県豊田市)では、次世代EV生産の実証ラインが披露された。モーターや電池を載せて車体の下部だけが組み立てられた車両が、カメラで制御されながらゆっくり自走し、ロボットがシートを取り付けていた。ベルトコンベヤーが不要になることで、工場内の配置の自由度が増し、投資額も抑えられるという。
自走による組み立て前には、車体を前部、中央部、後部の三つに分けて作業する方針も示した。現在のような人が車体に乗り込んで行う作業が減り、工程を短縮できるとの期待がある。
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