高速炉の開発、中核企業に三菱重工 経産省が選定

経済産業省は12日、次世代原子力発電所のひとつの「高速炉」の実証炉について設計や開発を統括する中核企業に三菱重工業を選んだ。エネルギーの安定供給と脱炭素に向け、安全性の高い原発の実用化をめざす。経産省が同日開いた高速炉の開発に関する作業部会で選定結果を示した。中核企業は高速炉の開発で機器や部品メーカー、ゼネコンといった参画企業をとりまとめる役割を担う。三菱重工は2024年度に始める実証炉の概念設計に加え、将来は製造や建設も担当する。28年度まで概念設計や研究開発を進め、28年ごろに基本設計や必要な許認可手続きの段階に進むかを判断する。政府は高速炉の実証炉について40年代の運転開始をめざしている。実証炉では高速炉の商用化の可能性を検討する。概念設計を進める具体的な型には「ナトリウム冷却タンク型高速炉」を選定した。将来のニーズに応じて大型炉や小型炉といった多様な投資判断をしやすい点を評価した。経産省の有識者会議は22年に高速炉など次世代原発の開発に向けて中核企業を選ぶことを提言し、今春に公募を実施していた。日本は過去に次世代原発として高速増殖炉原型炉「もんじゅ」の開発を進めてきたが、相次ぐトラブルを受けて16年に廃炉を決めた。開発に参加した企業の役割分担が曖昧だったことも要因になったとの指摘がある。

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高速炉の開発、中核企業に三菱重工 経産省が選定

経済産業省は12日、次世代原子力発電所のひとつの「高速炉」の実証炉について設計や開発を統括する中核企業に三菱重工業を選んだ。エネルギーの安定供給と脱炭素に向け、安全性の高い原発の実用化をめざす。

経産省が同日開いた高速炉の開発に関する作業部会で選定結果を示した。中核企業は高速炉の開発で機器や部品メーカー、ゼネコンといった参画企業をとりまとめる役割を担う。

三菱重工は2024年度に始める実証炉の概念設計に加え、将来は製造や建設も担当する。28年度まで概念設計や研究開発を進め、28年ごろに基本設計や必要な許認可手続きの段階に進むかを判断する。

政府は高速炉の実証炉について40年代の運転開始をめざしている。実証炉では高速炉の商用化の可能性を検討する。

概念設計を進める具体的な型には「ナトリウム冷却タンク型高速炉」を選定した。将来のニーズに応じて大型炉や小型炉といった多様な投資判断をしやすい点を評価した。

経産省の有識者会議は22年に高速炉など次世代原発の開発に向けて中核企業を選ぶことを提言し、今春に公募を実施していた。

日本は過去に次世代原発として高速増殖炉原型炉「もんじゅ」の開発を進めてきたが、相次ぐトラブルを受けて16年に廃炉を決めた。開発に参加した企業の役割分担が曖昧だったことも要因になったとの指摘がある。

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